Cars and seven summits



 カルステンツピラミッドに登った事で、登山界を二分するどうでもいい問題、7サミットのバージョン問題が、自分に降りかかってくることになりました。
 そこで、ちょっと、書いておきます。

7サミットの二つのバージョンとは



 7サミットには二つのバージョンがあります。
・アジア大陸:エベレスト(ネパール・中華人民共和国、8,848m)
・ヨーロッパ大陸:エルブルス山(ロシア連邦、5,642m)
・北アメリカ大陸:マッキンリー(アメリカ合衆国、6,194m)
・南アメリカ大陸:アコンカグア(アルゼンチン、6,959m)
・アフリカ大陸:キリマンジャロ(タンザニア、5,895m)
・南極大陸:ヴィンソン・マシフ(南極半島付近、4,892m)

 ここまでの6つの山は共通ですが、残りの一つが、
・オーストラリア大陸:コジオスコ(オーストラリア、2,228m)
・オーストラレーシア:カルステンツピラミッド(インドネシア・パプア、4,884m)
の、二つのバージョンがあります。

 オーストラレーシアは、オーストラリアも含めた地域一帯のプレートの呼び方です。オセアニアという大州で定義して、カルステンツを取り上げている場合もあります。

なぜ、二つのバージョンができたの?



 もともと、7サミットを提唱した大富豪のバスは、7大陸の最高峰を選ぶ時に、オーストラリア大陸の最高峰としてコジオスコを選びました。しかし、登山家のメスナーがこれに反対し、カルステンツバージョンができました。
 コジオスコはスキーリフトが頂上付近まであり、誰でも上れる山だから、というのが理由でした。

どちらが正しいか、誰かが決めるの?



 決める機関もないので、しばらくこのままでしょう。


 ちなみに、ギネスレコードでは、最短のセブンサミット登頂の記録はカルステンツバージョンのみですが、最年長のセブンサミット登頂の記録は、カルステンツとコジオスコの2つのバージョンがあります。

で、何が問題なの?



 実は、結構、こだわっている人が多いのです。デナリに登った時の登山チームにも、コジオスコ派の人が何人かいて、やっぱりセブンサミットはコジオスコだよなと、皆にしゃべってました。なんとなく、アメリカ人にコジオスコ派が多いような気がします。

ということで、カルステンツに登った結果、遠征に行った時には、めんどくさいことにならないように、気をつける必要があります。

 ちなみに、カルステンツ派というのは、聞いたことがありません。おそらくメスナー本人だけかも。カルステンツに登っている人は、どちらでもいいじゃん派か、面倒だから両方登っちゃおう派の二つに大分されると思います。

で、私は?



 どちらでもいいジャン派です。カルステンツに登ったのは、面白そうな山だから。

 記録としては、どっちのバージョンで、7サミットを達成してもいいのではと思っています。
7サミットは個人的な勲章ですから、自分が誇れればいいと思います。

 それよりも、これだけこの問題が盛り上がっているのに、「エルブルースはアジアの山で、ヨーロッパ最高峰はモンブランだ」と、なぜフランス人が言い出さないのか、不思議です。。。