Diary of 5/31-
Jungle March

Mt Kenya from ShiptonMt Kenya from Shipton Hut

2/17/2017 @Nairobi, Kenya


Highway to nanyukiHighway to Nanyuki
08:30 首都ナイロビから北へ200Km 。ケニア山の西方の山麓の町、Nanyukiに自動車で移動する。山に入る前に、この町で、食材やトイレットペーパー、ガス等を調達する。

12:30 ランチはNanyukiの山羊食堂で食べた。山羊の味は羊に似ているが、少し旨みが濃く癖も強い。そして、うまい。
 この遠征では、山羊肉ライフが今後も続く。

 ケニア山の西側の山麓はKikuyu族が多く住み、ケニア山の案内をしている。
 今回の遠征では、そのKikuyu族のチームにサポートを頼んだ。トレッキングガイドのジェームスと、彼が地元の村から集めてきたコック、ポーター達だ。そこに日本から私とKガイドが参加する。

 この日、我々日本人とケニア人のメンバーで、スーパーに行って、入念な買い出しをした。特に、酒は切らさないように大量に買い込んだが、この見通しは全く甘かった。


Shirimon gateShirimon gate
 町では必要なガスボンベを集めるのに少し時間がかかって、結局、午後遅くに自動車で出発する。
 
 我々はSIRIMONゲートを通過し、17時にOLD MOSES小屋まで自動車で到着した。
 そう、初日はらくちんの小屋入りだ。


dinner  - fish
 夕食はビクトリア湖でとれた魚をあんかけソテーで食べる。臭みはなく、香ばしく、実にうまい。
赤ワインを一本空けた。


2/18/2017 @OLD MOSES Hut (3,300m)


from Old Moses
06:30 朝食
08:00 ゆっくりと出発。これから先は、自動車は入れない。そして携帯電話のシグナルともさようならだ。


 天気は上々の晴れ。緑の低木の中、小屋からジグザグに急坂が続いている。30分ほど歩いて、小さな丘の上から、トラバース気味に南東に向かうと、Liki谷と呼ばれる谷がある。

Makinders valleyMakinders valley
 小川の流れる谷におりて、おやつタイム。
 そこからの長い登り返しの後で、Makinders谷に入ると今度は谷の斜面に沿って上流に向かう。

 トレッキング日和で、快調に歩く。
 前に12人のドイツ人の高校生トレッカーが歩いていた。キャッキャと青春っぽいグループだ。おやじたちには眩しいので、速攻で抜かした。

 giant groundsel giant senecio (giant groundsel)
 高度が上がって来ると植生が変わってきて、ジャイアントセネシアが群生をしていた。一面に点在するセネシアは、いかにも赤道直下の雰囲気だ。

Rock HyraxRock Hyrax
 するとロック・ハイラックスが顔を見せ始める。ウサギほどの大きさで、ネズミのような動物だ。突然現れて、ちょろちょろと走っては止まる。
 驚くほど無警戒で、近づいても、気にして無いようだ。しかし近づきすぎると、また突然、走り去った。
 ハイラックスの種族は、象やマナティーに近いそうだ。


14:00 霧雨が降りだす中、Shipton小屋に到着。
15:00 夕方まで待ちきれずに、飲み始め。ワインとウィスキー。
18:00 ディナー。外では小雨になる。
20:30 就寝。マットの上に寝袋を敷く。
21:30 トタン屋根が激しく鳴り始めた。雨が強くなったようだ。ちょっと起きてまた眠る。

Morgenrot of BatianMorgenrot of Batian
02:30 トレッカーが起き始めた。早起きをしてLenanaピークに登るのだ。
 富士山の小屋のようなスケジュールだ。
 懐中電灯の光で起きてしまった。雨は強く続いている。ご苦労様だ。また直ぐに寝る。

2/19/2017 @Shipton Hut (4,236m)


Batian from Shipton HutBatian from Shipton Hut 07:00 起床
 今日は、Point Peterというピークにクライミングに行く予定だったが、雨で岩が濡れているため休息日にした。二度寝。

09:00 Lenanaピークに登っていたトレッカーが戻ってきた。ご苦労様。このままShirimon Gateへ山するそうだ。
 
13:30 ランチでワイン。昼寝をして起きてまた飲む。つまみとお酒の消費は半端ない。


2/20/2017 @Shipton Hut


Point PeterPoint Peter
7:00 朝飯。朝起きると、空腹感があった。そして、胃がきゅんと締め付けられている感じがする。これが今回の遠征の最大の問題となる胃痛の始まりだった。

08:00 朝飯後、Point Peterに出発。急坂とゴーロ帯を登る。



Point Peter climbing
09:00 取り付きに到着。クライミング開始。最初はなだらかで、浮石も多いルートだが、やがて軽快なピッチになる。
 一か所、滑りやすいピッチがある。そこは右のフェースではなく、左側のクラックがを登るのが正解のようだ。

Point Peter summit
 6ピッチで頂上に着く。4,757m。この後を含めて5つの頂上を登るのだが、その最初の頂上。
 登り始めは日が照っていたが、途中から、ガスがでてきた。日が陰ると結構寒い。

 
 5ピッチのダウンで、取りつきに戻って、お湯を沸かしてコーヒーを一杯。
 このコーヒーがまた胃に来た。キュン。なんとかせねば…

Point Peter climb down
15:00 小屋に戻って、胃薬を飲んで、ベッドで休む。

 これは、高山病から来た胃痛だろうか。SPO2を測る。なんと97/110。脈は速いが、それでも97%の血中酸素は驚異だ。体が頑張って回復を促しているのだろう。この%なら高山病が胃痛の原因ではないようだ。

 胃薬が効いてくるか、寝て様子を見る。


19:00 胃はまだ良くない。本当、何十年ぶりの胃痛だろう…
 ケニアに来てからの、胃痛の原因の心当たりは… 有り過ぎるほどある!

 そして、この痛みは普通の薬では効かないようだ。
 ここで胃腸薬を抗生物質に切り替えることにした。持ってて良かった!

 ナルゲンで湯たんぽを作って胃に当てて寝た。少し楽になってきた。

 夜中、少しづつ胃のきりきりが無くなってきた。抗生物質は正解!


2/21/2017 @Shipton Hut


Tropical trekking
09:20 今日は移動日だ。朝に手早くパッキングをして出発。少し体がだるいのは、抗生物質のせいか。

 登山道はセネシアに覆われて、トロピカルな雰囲気になっている。
 小屋から750mの標高差となる急坂を登り、Lenanaピークに向かった。


 朝方は天気が良くて気持ち良いが、昼から雲が出てくる。風も吹いてきて体感温度が急に下がる。遠征中は、基本的にこの天気のパターンだった。

Lenana Peak
12:20 Lenanaピークに着く。ポピュラーなルートらしく、頂上近くには沢山の鎖が張ってあり登りやすい。
@Lenana peak@Lenana peak
 珍しく携帯が通じるので、同行者二人は携帯に夢中になっていた。暇なので少しまわりをぶらぶらする。向かい側のNelionピークがかっこいい。

Kitchen of Austrian HutKitchen of Austrian Hut
 Lenanaの頂上から少し下りるとAustrian Hutだ。小屋は3つの部屋と台所がついている。そして各部屋に大きめのテーブルがある構造だ。
 
 この小屋は場所柄、トレッカーは泊まらず、Nelionへロッククライミングを行うクライマーだけが泊まる小屋となっている。空いていて気持ちの良い小屋だ。

Diner Goat
 昼飯は山羊肉のソテー、カリフラワー炒め、小豆炒めの三品。どれもバター炒めばかりだがうまい。胃の調子は少し良くなってきたようだ。

15:00 昨日、酒の追加の買い出しに、ポーターを町まで出したが、早くも戻ってきた。ワインとウィスキー、ビールの大量追加で一安心。

HaloHalo
 午後の雲が切れて、空は晴れになってきた。
 予定では、少し休息日をとって、Point Johnに練習で登り、その後に本番の登山となっていたが、晴れてるなら、明日はもう本番に登っちゃうか、ということになった。
 
 常々、チャンスは逃すなと思ってるので、賛成する。
 さっさと登っちゃおう!

 明日の支度をする。一泊のクライミングだ。ギア、食事、寝袋等、できるだけ抑えて荷物を作る。靴は普通の登山靴だ。

 夕食から二晩ぶりにウィスキー復活。気合で飲んで、気合で登ろう。
 あたりめ、おいしい。
21:00 就寝