Ojos Del SaladoOjos Del Salado
 
 オホス・デル・サラードは、チリとアルゼンチンの国境にある双耳峰で、チリとアルゼンチンの両側にピークがあります。標高は6,893m。アコンカグアに次ぐ南米第二の高峰ですが、世界一高い火山としても有名です。
 二つのピークはわずか数十メートルの距離にあり、チリ側のピークの方が数十センチ高いとされています。

 この山は、世界で最も降水量が少ないと言われるアタカマ砂漠にあり、乾いた大地、塩の湖、高い山が延々と続く中を、4WDのピックアップトラックを使い、登山口までアプローチをします。
 荒野の中を車で移動するのは楽しいものです。流れる風景が、西部劇の映画を思い出します。

 最初のキャンプは、3,000mくらいの標高です。そこから車で移動をしながら、何日もキャンプを続け、周りの山に登って高所順応をしていきます。最終キャンプは登り口となるキャンプTejos。標高は5,800mです。

 Tejosから頂上への標高差は1,100m。一日で頂上に登って下りてという道程になります。
 ここまでの順応で登ってくる山は標高が6,000m位までですので、前の晩から頂上アタックの登山まで、ほぼ丸一日、未知の高度で過ごすことになります。
 技術的にはそれほど難しくないオホスですが、この未知の高度を延々と登っていく間に体力が削られ、ペースが遅くなって時間切れになり、諦めて下りる人が多いようです。

 そこを頑張って登った人は、頂上の手前で火口のクレーターに着きます。そこから頂上はよく見えるのですが、ルートは少し厳しい岩場になります。頂上まで一時間くらいの行程ですが、クレーターまでで引き返す人も多いようです。


 平均の登頂率は30%位だと聞きました。私が登った日は20人中4人が頂上に着いたので20%の登頂率でした。
 アコンカグアの半分くらいの登頂率になります。

 しかしながら、流石に世界中の国の天文台が集まっているアタカマ砂漠です。星空がとても美しい山でした。

1/8/2017 @Copiapo



Vella ChicoVella Chico
 コピアポはチリ北部の鉱山で栄えた町。最近は、銅の不況で元気がない。
 標高は390mの平地で、ここが遠征の出発点だ。そこからアタカマ砂漠へ向けて、ピックアップトラックで移動する。
 
 国道は綺麗に舗装されているが、途中で国道を外れて砂利道に入る。
 最初のキャンプ地はVella Chico。小さな谷だ。標高3,000m。

camp at VC
 この遠征では、3人のクライマーと、チリ人ガイドでのチームになった。
 私の他には、スペイン人のペドロと奥さん。この二人は再婚の新婚旅行だそうだ。
 スペイン人の奥さんは途中の順応登山のみ参加し、オホスには登らない。

 あと一人はスイス系カナダ人のJCだ。彼は去年もオホスに登りに来たが、天気が悪くて断念した。セブンボルケーノと言って、7大陸の火山の最高峰を巡っているそうだ。5つの山を既に登って、残りはこのオホスと南極のシドリーだ。

 スペイン人の夫婦は漫才コンビだった。厳しいつっこみの奥さんと、ボケの旦那。そしてどちらもマシンガントークだ。素晴らしいムードメーカーだが、問題は彼らは英語が話せないのだ。笑えないスペイン語のジョークの中、毎日、片言づつスペイン語を覚えていった。ポキート、ポキートね!

1/9-11/2017 @Vella Chico - Laguna Santa Rosa



Laguna Santa RosaLaguna Santa Rosa 
 この辺りは、インカの道と言われる、ペルーからサンチャゴのあたりまで続いていた古道が通っている所だ。既にその道は使われていないが、未だにはっきり残っている。雨が少ないので、石の道が風化しないのだ。
Camio del Inquaインカの道
 また、道以外にも、テント場等、いろいろなところに何百年も前の痕跡がある。数十メーター四方に黒曜石が散らばっているところがあったが、そこは昔の矢じりやナイフの工作場跡だそうだ。

Fox Guide狐のガイド
 朝から移動をして、二か所目のキャンプは、Laguna Santa Rosaという美しい塩湖のほとりにした。フラミンゴが群れている。そして、狐は人馴れして頭がいいらしい。食料の保管に注意だ。

 移動の翌日は近くの山に順応に登った。Maricunga山。4,920mだ。体力も順応も余裕がある。

Salada and PotatoSalada and Potato
 食事は快適だ。自動車の移動なので、通常の遠征より制限が少ない。ビールもワインも十分だ。そして、皆よくサラダを食べる。玉ねぎと葉物とトマト、缶詰のアスパラや豆と魚、アボガド、いろいろ混ぜてサラダにする。マヨネーズを塗ったパンに載せて食べる。

1/12/2017 @Laguna Santa Rosa



Highway 
 再び4WDで移動をする。荒れ地を疾走という感じだ。車内は埃っぽい。
 チリのラテン音楽はビートも効いてるが、少し哀愁がある。車内はあまり会話がないが、景色が流れるのを眺めるのは、気持ちがいい。

Refuge No1Refuge No1
 3時間半で、No1という小屋に着いた。
 ここからは、オホスの山の全容がよく見える。
 
 この小屋は管理人が常駐していないので、日本で言うと避難小屋にあたる。ここら辺の小屋の中でも特に大きく、他の小屋と比較すると綺麗だった。
 またここは、緑の湖として有名なLaguna Verdeからは車で15分くらいの距離だ

Hot Spring
12:30 Laguna Verdeの湖畔には温泉がでている。久々のお風呂。早速行ってみた。
 お湯は少しぬるめだが、昼間の太陽のもとではちょうどいい湯加減だ。
Swiming
 お約束の湖での水泳もした。こちらの水は零度近い。そして強い塩分濃度で体が浮く。
 この湖畔にも小屋があるが、ぼろかった。テントなら泊まってもいいかも。

 No1の小屋に戻り、まったりする。午後遅く12人のハンガリー人グループがやってきた。Oh! 余裕のあった小屋が一挙にぎゅうぎゅう詰めだ。

 夕食後には、日本から持って行ったウィスキーを出して皆で飲んだ。サントリーオールドだ。やっぱり山のウィスキーはいい!チリ人もご満悦だ。

19:30 夕方からの強い風に加えて、暗くなってから雷が鳴りだした。アルゼンチンの国境の方から嵐が進んできたのだ。強い雨はやがて雪になった。砂漠の嵐だ。トイレ行きたいが、外に出るのを皆我慢するくらい強い雨風だ。
 
 しばらく続き、夜半には雨が止んだ。その後、数日、夕方になると天気が悪くなるパターンが続いた。

1/13/2017 @Refuge No1


 
Laguna VerdeLaguna Verde 
6:00 起きてストレッチ。今日は順応登山だ。
 この小屋の周りには、Barrancas Blancas山、Sanfrancisco山等、6000m級の順応向きの山があるが、今日はMulas Muertas山に登る。Laguna Verdeの隣の山だ。
Mulas Muertas
 風は少し有るがよく晴れた日だ。登っていくと周りの山がよく見える。

IncahuasiIncahuasi 特にアルゼンチンとの国境にあるIncahuasi山は、雄大で真っ白な山容が美しい。この山は、アプローチが長く、途中でテント泊が必要なのに、天候が急変しやすい雷地帯にあるため、天気のせいで撤退することが大変多い、難しい山なのだそうだ。しかし、頂上の火口の中にはインカの遺跡があるらしい。
 雷と雪に閉ざされた山頂の遺跡とは、なんとロマンチックな話だ。

 この日の順応登山は5,800mにある途中のピークで引き返した。


 この日、ハンガリー人達は、オホスの麓にあるアタカマキャンプへ移動した。再び、No1の小屋は広々と使えるようになった。

1/14/2017 @Refuge No1


 
StarsStars at Atacama desert - Orion
5:00 起床。今日はもう一度、順応登山の予定だ。
 それから明日の休養日をはさんで、オホスのキャンプに向かう予定になっている。

 今日はVicunas山に登る。近くの6000m峰だ。車で裾野の行けるところまで行く。
標高4800m付近で、傾斜が急になり、車を止める。そこでは、アルゼンチン人のグループがキャンプをしていた。彼らは前日にVicunasで順応登山をしたらしい。

VicunasVicunas
6:00 登り始めた。
 じゃりじゃりの大石、小石と砂の斜面を、ガシガシ登る。傾斜も普通に急坂だ。蛇行しながら登っていく。
 
 足元は多少不安定だが、登りでは崩れない程度の柔らかさ。でも、下りではフットステップは崩れて、足を取られる不安定な石と砂利の道だ。

 私は最高に快調だった。高所と長時間の歩きに慣れ始めたのだろう。

 ペドロは2時間もたつと遅れ始めた。
 ペドロは一歩一歩ゆっくり進む。しかし長く立ち止まるわけではないので、途中の小休止の時には我々に追いついてきた。
 私は時々止まってペドロに話しかけてから、また先頭まで駆け上がったりもした。体が楽で、まるで公園を散歩しているようだ。天気は晴れて、風も多少あり、すがすがしい。
 
 JCは不機嫌だった、疲れて余裕がなかったのかもしれない。
 彼は遅れるわけではないが、人と違うルートを歩きたがった。安定している石の道より、真っすぐに続いている道や、遠回りでも楽な道を選んでいるようだった。ガイドのギレルモが、ルートを安定させたいので、できるだけ自分と同じルートで歩いてくれと要請したが、彼は勝手に歩き続けた。

Ojos Del Salado from VicunasOjos Del Salado from Vicunas
11:30 前峰のピークに着く。石でごつごつしているが、結構広い。標高は6,030m。ここから、100mほど落ちこんだコルを挟んで、ほぼ同じ高さの主峰が見える。
 順応はここで十分なので、お昼寝をする。

 登りは5時間半、下りは2時間だった。砂スキーのように滑りながら下る。
 靴はスポルティバのアプローチシューズ。ローカットだったので、下りでは靴の中に小さな石が何度も入ってきた。
 
 アルゼンチンのグループは、この山を登った時に、10時間もかけたそうだ。ペースが遅すぎだ。

 小屋に戻り、ビールを飲む。ワインを飲む。ウィスキーを飲む。明日は休養日だ。夜は盛り上がる。
 アニメの話になった。ドラゴンボール、ハイジ、キャンディキャンディー。
 年齢層からいって、皆、同じアニメを見ている。世界は共通だ。カメハメ波は男の子の憧れなのだ。

1/15/2017 @Refuge No1


 
View from Refuge No1View from Refuge No17:00 起きる。でも、今日はやることがないので、そのまま寝転がっている。

 8時過ぎにガイドのギレルモがやってきた。悪いニュースだ。
 数日後から天気が悪くなる。風と雪の山になるそうだ。登頂の予定日が吹雪になってしまう。

 しばらくネットがないのでチェックができなかったが、ギレルモが事務所から天気予報を衛星で送ってもらったのだ。
 もう少し早く予報をもらって欲しかったなぁ。

 で、予定変更。今日、最終キャンプに移動して、明日の未明からオホスに登ることにした。休養日は返上で、予定を3日程縮めることになる。多少疲れているけど、天気が悪くて登れないよりは、一万倍良い!

 急いで、朝めしを食べ、荷物のパッキングと登る支度をした。


11:00 車で出発。荒れ地の中に、ところどころ砂地がある。4WDでなければ進めない。チリでは三菱のピックアップトラックが多いようだ。これまでも何台か見かけた。

Camp AtacamaCamp Atacama
12:00 Atacamaキャンプにつく。標高は5,300m。
 普通はここで数泊してから、Tejosキャンプに行くのだが、この日は一休みして、すぐに出発する。

 Atacamaキャンプには、一昨日出発したハンガリー人がいた。彼らも今日Tejosに移動するようだ。アルゼンチンのグループもいた。今晩のTejosには20人が移動する。避難小屋が溢れるのは必至だ。

Camp Atacama to Camp TejosCamp Atacama to Camp Tejos
 Tejosキャンプの標高は5,800m。Atacamaキャンプからの標高差は500m。楽なルートだ。大きな荷物は4WDで運んで我々は歩く。
 緩やかな登りをJCとペドロは黙々と歩いた。途中で何度か彼らが歩いているところを写真に撮ったが、JCは疲れて反応ができないようだった。

Camp TejosCamp Tejos
 Tejosではテントを二張立てて、早めに寝た。

 JCとペドロは真夜中の2時出発で、私は5時出発にした。途中のクレーターで追いついて、そこからは一緒に頂上に向かうという計画だ。

 さすがにこのキャンプは寒い。0℃より少し高いくらいだ。でも風が無くてよかった。

1/15/2017 @Camp Tejos

 
Ojos at nightOjos at night
4:00 起床。作り置きのサンドイッチを半分食べる。インスタント味噌汁を飲む。軽い食事で準備。
 隣のテントのJCとペドロは2時に出発したようだ。

5:00 出発。ガイドと二人で登る。
 最初はなだらかな丘を3つほど越える。歩く速度は、かなり早いペースだ。星がきらめく。雲一つない快晴の天気。突き抜けている星空だ。
 
 
 JCとペドロらしきヘッドライトが上の方に見える。その後に続いているのはアルゼンチン組だろうか。
 我々から近い。一時間もかからず追いつきそうだ。3時間前に出たはずなのに?

5:30 ヘッドライトが下って来ているのが見える。どんどん近づき、直ぐに人影が見えた。JCとペドロが下りてきた。

 JCがふらふらだ。支えられながら下っている。よろけながら登り、途中で何度もストックを落としたそうだ。
 高山病だ。脳にきている。それでも、下り始めてから大分良くなったそうだ。
 ペドロは一緒に下り、明日また登ることにした。

 アルゼンチンのグループを追い越す。この日の登山者の先頭になった。

 
steep slope6:00 急斜面にとりつく。ざれた砂利道をジグザグに登っていく。延々と単調に続く登り。崩れやすい足元。結構、疲れるルートだ。

 下の方では、アルゼンチンのグループに続いて、ハンガリーのグループが歩いている。

small gracier 途中で雪渓を横切る。雪渓の横幅が細めの所を選んで、ルートを決めた。少し硬めの雪だ。アイゼンとピッケルを装備する。50m位の距離を渡り、再び装備を外す。

 
 また、急登の砂利道を登っていく。ところどころゴロゴロとした石の部分もある。
 空気が薄いのがよくわかる。息切れを起こして、時々立ち止まる。
 高度は6,400m。順応が出来ていない高さ。体力が削られていく。
 腹式呼吸で空気を取り込み、口を窄めて吐く呼吸法を続けている。それでも、酸素が足りないようだ。

 ペースが落ちていく。少し歩いて立ち止まる。大事なのは、直ぐにまた歩き出すこと。結構、歩けるものだ。

 ルートは、斜面を回り込むように続いて、先がよく見えない。カーブを進みながら、その先その先へと、道が続いていくのが見える。あと少しと思って頑張っても、更にその先がある。本当に疲れる。

 
VolcanoVolcano10:15 ボルケーノの入口に着く。頂上の大きな岩が見える。大休止だ。結構休んだ。

Last step to summit
 そこからは、大きな石がゴロゴロしているルートを登り、最後はFixed Ropeがかかっている岩登りだ。
 岩登りは、垂直の登りを5m行い、それから斜めに10mといった感じだ。斜めの部分の方がいやらしい。

View from summitView from summit
11:30 頂上に着く。晴れ渡る空で、景色が素晴らしい。これまで高度順応で登った山々が近い。アルゼンチン側のピークはすぐそこだ。
 6時間半で登頂。かなり速いペースだ。

 頂上にはジュラルミンケースの中に入った登頂ノートがある。日付と名前を書き込んだ。

summit pole 頂上近くの岩場を下る、斜めの部分はSherpa Wrapで飛び降りた。この日一番の冒険だ。垂直の部分はRappellingで下る。
 
 ハンガリー人グループの二人とすれ違う。頂上までもう少しだ。がんばれ。
 コングラチュレーションと言われた。

 
(頂上直下のRock climbing 部分のVideo)


 ボルケーノの入口に戻って来た。
 頂上にはさっきすれ違ったハンガリー人達が見える。あそこまで大分時間がかかっている。苦労して登ったようだ。
 下からは、別のハンガリー人が登ってきた。消耗している。ここで休んでから戻るそうだ。
 
 我々が急坂を下っていくと、ゆっくりしたペースで登るアルゼンチンのグループとすれ違った。コングラチュレーションと言われる。彼らも頂上は厳しいか...

 結局、この日は私とガイドのギレルモ、そしてすれ違ったハンガリー人の二人の、合計四人だけが頂上に立った。

 
 キャンプTejosに戻り、一休みする。そしてJCと一緒にNo1の避難小屋まで戻った。
 ペドロは、Tejosで泊まり、明日は再び登山だ。

Refuge No1Refuge No1 No1の小屋に着くと、再び雪が降ってきた。今回は激しく降っている。
 そこに、ドイツ人の自転車チームがやってきた。結構な大人数だ。

 夜半に雪は止んだ。

1/16-17/2017 @No1



Snow on Atacama desertSnow on Atacama desert
7:00 起床。特に疲れはないようだ。

 すごい晴れだ。光る雪のアタカマ砂漠。雪が降ることがあっても、積もることは珍しいそうだ。
 しかし日射しは強く、午前10時には、砂漠の雪は消えた。

 今日は、Laguna Verdeの温泉でまったりする。JCは元気がない。温泉には行かず、小屋でゆっくりするそうだ。
 
 オホスにも雪が積もっている。
 この日の登山は、ルートが固まって歩きやすくなったが、ところどころ、雪が深いところはラッセルで疲れたそうだ。結局、ペドロは、火口の入口まで行って降りてきた。とても満足そうな感じだった。新婚さんだし...
 

Bike teamBike team ドイツ人の自転車チームが出発する。今回の遠征では何度も自転車で旅をするドイツ人を見かけた。なんでも、ドイツのTVで、自転車でオホスを登るというのが放映されて流行っているらしい。
 今回、小屋に来た自転車チームは3人の自転車乗り、一人のコーチ、5人のTV撮影クルーという本格的チームだった。大きなハンディカメラと、ドローンを駆使して撮影をしていた。

 オホスには、三人で登れるところまで自転車で登り、そこからは一台の自転車を分解して、三人で分担して担いで頂上まで登る予定だと話してくれた。三人で一台の自転車を担いで登ることの意味はよく分からないが、すごく流行っていることは分かった。


 夜はNo1の小屋で最後の宴会だ。ウイスキーとワインもなくなり、日本から持っていったあたりめも好評だった。乾し目刺しは少し苦すぎたようだ。

 
Drive on desert
 帰りのドライブも砂埃を巻き上げて疾走した。ドアーズのライブが流れている。素晴らしい選択だ。
 
 窓を開けていると、暑い風と細かい砂が絡みつく。乾いた空気だけど、心は潤う感じだ。強く印象に残った。